結論から言うと、未成年からのカメラ買取は可能です。
まずは保護者の同意書が必要かどうかフローチャートを作成したのでご覧ください。
ただし、カメラ屋さんやリサイクルショップは古物営業法や青少年保護育成条例の制限を受けます。
見積もり査定を依頼する前に正しい法律知識を理解してカメラ買取を依頼してください。
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未成年からのカメラ買取が可能な条件
少しややこしいですが、法律上、未成年のカメラ買取は契約行為にあたるため原則は認められていません。
しかし、カメラ屋さんやリサイクルショップでは例外的に未成年のカメラ買取を認めています。
保護者(法定代理人)が許可をした場合は未成年から買取してよいという法律があるからです。
参考サイト:政府広報オンライン|18歳から“大人”に!成年年齢引き下げで変わること、変わらないこと。
未成年からのカメラ買取に必要なもの
未成年がカメラを売るときはさまざまな書類が必要です。
全部揃えてからカメラの買取査定を依頼しましょう。
身分証明書(本人確認書類)
未成年がカメラ買取査定時に使える本人確認書類は以下の通りです。
保護者の同意書
古物営業法や青少年保護育成条例の関係上、カメラ買取の際には保護者(法定代理人)の同意書が必要です。
東京都青少年の健全な育成に関する条例第十五条3項では未成年からの買取を以下のように認めています。
3前二項の規定は、青少年が保護者の委託を受け、又は保護者の同行若しくは同意を得て、物品の質入れ又は古物の売却をするものと認められるときは、適用しない。
引用:東京都|東京都青少年の健全な育成に関する条例
ただし、お店によっては保護者の同意書の有無を問わず未成年の買取を認めていません。
たとえば、カメラの買取屋さんは20歳以上のみ買取可能という制限を設けています。
保護者がいる場合、保護者同伴で店頭持ち込みまたは出張買取の査定を依頼するのが確実です。
保護者の同意書へ記入する手間もかからず対応もすぐできます。
中学生や高校生がカメラ買取を依頼するなら保護者同伴がスムーズです。
宅配買取申込書(宅配買取の場合)
宅配買取サービスの場合は本人確認のルールが厳重になります。
宅配買取(非対面取引)によるなりすましの犯罪トラブルを防げるように法律を整備しているからです。
そのため、カメラ屋さんやリサイクルショップが用意した宅配買取申込書に買取希望者が記入することになっています。
(例)カメラの買取屋さんの宅配買取申込書
査定額が1万円以上を超える場合の保護者への確認
カメラやレンズは高額商品が多いです。
そのため、買取価格も高くなる傾向にあります。
1万円以上の買取をしたとき、カメラ屋さんやリサイクルショップは古物台帳に本人確認や保護者の同意を得た旨を記入します。
カメラ・レンズなどの商品を買取した人の住所・名前を記録するための用紙です。古物営業法により古物台帳への記入が義務付けられています。
ちなみに、
- CD・DVD
- ゲーム
- 書籍(本)
- バイクまたはバイクのパーツ
これらは買取価格が1万円未満でも本人確認が義務とされています。
未成年でも入手しやすくてお金に換えやすく、同時に犯罪トラブルになりやすい商品だからです。
未成年からの買取契約が取り消せない場合
未成年からの買取契約は契約と認められず売買が成立しません。
たとえば、ご家族のカメラを未成年のお子さんが勝手に売ったときは取り消しができます。
第 5 条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得な ければならない。 2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
第 20 条 制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十 七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、そ の制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以 下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その 期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべ き旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内 に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
未成年者(制限行為能力者)が成年になるまでの間、未成年者本人に催告をしてもその催告自体が無効とされるので、その法定代理人に上記の催告をすることができます。その結果、法定代理人が一定の期間内に確答を発しない時は追認したものとみなします。
第 21 条 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐 術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
判例上では単に未成年であることを黙秘していただけでは、詐術には当たりません。ただし、それが他の言動と相まって、相手方を誤信させ、または誤信を強めたと認められるときは詐術にあたるとしています。
- 保護者(法定代理人)の同意書がある場合
- 保護者の同意書がある場合はカメラ買取が成立します。成人の保護者ならカメラを売る判断能力があるからです。カメラ屋さん・リサイクルショップにとって商品の仕入れになるので営業に支障をきたさない目的があります。
- 未成年が詐欺を働いて買取を依頼した場合
- もし、未成年が詐欺を働いてカメラ屋さんやリサイクルショップにカメラやレンズなどの商品を売った場合、買取契約の取り消しができません。お店に対して詐欺を働いてお金をもらおうとしている未成年を法律では保護できないからです。
参考サイト:独立行政法人国民生活センター|知っておきたい未成年者契約の取消し
未成年からのカメラ買取に関する法律・条例
未成年のカメラ買取はどのような法律が定められているのでしょうか?
古物営業法と青少年保護育成条例についてまとめました。
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カメラ買取と古物営業法
古物営業法は、カメラ屋さんやリサイクルショップなどの古物商が窃盗の被害品のカメラやレンズを売買しないことを目的に定められた法律です。
商品として店頭に並べて次の人へ売る前に元の持ち主へ早期に返せることを目指しています。
古物営業法では、カメラ・レンズ・ビデオカメラは写真機類のくくりで扱われます。
古物営業法自体は未成年からのカメラ買取に直接的な影響がありません。
ただし、古物営業法が掲げる盗品による犯罪トラブルの防止の目的をもとに各自治体が未成年からのカメラ買取に関する法律を定めています。
参考サイト:警視庁|古物営業法の解説
古物営業法で認められた古物商を見分ける方法
カメラ屋さんやリサイクルショップがカメラ買取をしたり中古のカメラを販売したりするときは古物商許可を申請する必要があります。
古物商とは、中古品の売買事業を営む会社・個人事業主または個人のことです。
古物商許可証は各都道府県の公安委員会が発行します。
以下のようなプレートを掲げているか、査定員は「古物商許可証」を持ち歩いています。
カメラ屋さんやリサイクルショップの見えるところに掲示しています。
各道府県の警察または警視庁が発行しているのでホームページからも確認可能です。
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古物営業法に関するよくある質問
古物営業法についてよくある質問と回答を紹介します。
- 古物とはどんなものをいいますか?
- 一度誰かが使ったことのある中古品か、未開封の商品でも使う予定で誰かが購入したもののことを言います。
- 無料で引き取られたカメラを売ってる古物商は違法じゃないの?
- カメラ屋さんやリサイクルショップが無償または処分手数料をもらって引き取ったカメラやレンズを売るのは合法です。実は、この場合だと古物商許可も必要ありません。
- 宅配買取業者が自分の住んでる都道府県で古物商許可を得ていません
- 買取査定をする場所が、その店舗を構える都道府県の公安委員会から古物商許可を得ているなら合法です。ちなみに、都道府県ごとの公安委員会が古物商許可を出すので市町村ごとの許可は必要ありません。
カメラ買取と青少年保護育成条例
青少年保護育成条例は、青少年が非行に走らないことを目的に地方公共団体で制定された条例です。
自治体によって細かな違いはありますが、概ね18歳未満の未婚者のみを対象としています。
カメラ買取をするカメラ屋さんやリサイクルショップが、未成年からのカメラ買取に保護者の同意書の提示を求める理由です。
参考サイト:東京都|東京都青少年の健全な育成に関する条例
店舗別の未成年からのカメラ買取への対応
未成年からのカメラ買取の方針はお店により異なります。
ここでは、代表的なカメラ屋さん・リサイクルショップの未成年からの買取対応をまとめました。
カメラのキタムラ
カメラのキタムラは未成年からのカメラ買取を認めています。
中学生や高校生でも買取可能ですが「保護者同意書」が必要です。
店頭またはネットにある「保護者同意書」への記入・提出と、保護者への電話確認をしたあとに買取査定を行います。
ハードオフ
身近に店舗があることから、中学生や高校生が商品買取を依頼するときに名前が挙がるのがハードオフです。
でも、ハードオフでは18歳未満または高校生からの買取は受け付けていません。
ハードオフ公式サイトでは宅配買取または出張買取を推奨しています。
ハードオフのカメラ買取の評判を見る
参考サイト:ハードオフ|高校生の息子に主人の代わりにお店に行かせますがいいですか?
未成年のカメラ買取は保護者同意の上で行おう
未成年でもカメラ買取は依頼できます。
ただし、必要なものが増えたり査定の手間が増えたりするので保護者の同意を得るか、できたら保護者の方が買取手続きを進めましょう。
もし外出がおっくうなら宅配買取または出張買取手続きを依頼するとスムーズです。
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